オンライン・フライフィッシング・スクール

  • このオンラインスクールも、だいぶ佳境に入ってきました。
  • 今回は、川でのフライフィッシングで実際に良く使うナチュラルドリフトのためのテクニックについて解説していきましょう。
  • 前回の川のフライフィッシング基本編で説明したように、渓流の釣りでは流れをいかに攻略してフライを自然に流すかということが最大のテーマになっています。
  • そこで大前提になるのが基本編で述べたようなことになるのですが、実はもっともっと色々な応用テクニックを身に付けた方が確実に釣果は上がりますし、フライフィッシングの幅が広がって更に楽しさが深まっていくことでしょう。
  • 簡単にどんなことかと言うと「真っすぐ狙ったところにフライを投げる」ことが最初の目標でしたが、川では次の段階として「真っすぐに投げない」というようなことを意識していくようにしようということです。
  • つまり、なんとなくキャスティングもある程度出来るようになり、そこそこ狙っている場所のあたりにフライも落ちるようになったからといって、それで満足して惰性でキャストを繰り返すようなことではなく、より正確にフライをプレゼンテーションできるようにすること。
  • 更には、ラインやリーダーをどのように落とせばフライがうまく流れるかというようなことまでも意識をするようにしていきたいですねということです。
  • では流れを攻略する、いくつかの方法について説明していきましょう。
  • スラックキャスト
  • スラックキャスト
  • ライン・リーダーティペットを、伸びきらせずにプレゼンテーションする方法です。
  • いちばん頻繁に行うのが、ティペットにスラックを与えてプレゼンテーションすることです。
  • ティペットがピンっと張った状態になっていると、フライはラインのわずかな動きにも影響されてしまうのでティペットにスラックを与え、すぐに引っ張られないよう「ゆとり」を持たせるのです。
  • とは言っても、そんなに特別なことをやらなくても皆さん既にある程度のスラックをティペットに与えているはずです。
  • なぜならば、真っすぐに伸びきってキャストしようというのが最初の目標でそのようにしてもらっていた訳ですけれど、もうひとつ静かに落とすということもあったはずです。
  • この伸びきってから静かに落とすというわずかな間でも、ティペットには少しスラックが入っていたのです。
  • これをもうすこし積極的に、水面上で伸びきったティペットをその反動で少し手前に戻るような感覚でプレゼンテーションしてやれば、ティペットにスラックを与えることが出来ます。
  • またティペットを長めに取って、伸びきらせずにプレゼンテーションする方法もあります。
  • この場合は、どの程度のティペットの長さでどの位スラックを入れて、しかも正確にプレゼンテーションするにはどうキャストするかといったかなり高度な技術になってきますが、更なるレベルアップを目指して色々トライしてみて下さい。
  • スラックのよくやるもう一つの方法として、ライン全体にスラックを入れることがあります。
  • これも、すぐに引っ張られてしまわないように「ゆとり」を持たせるためにするこもありますが、やり方は先程のティペットにスラックを与えたのと同様に空中で反動で戻すようにキャストしてやればいいのですが、もう少し動作は大きくなります。
  • まず普通にキャストを行って、プレゼンテーションのときにロッドを高いままで保持してやるとラインは空中で手前に戻ってきます。
  • そこでそのまま下にラインを落としてやれば、ラインにもスラックが入ります。
  • このキャストの応用に、パラシュートキャストがあります。
  • これは特に、ダウンストリームにフライを送り込んで行くときに有効な方法です。
  • 下流向きにキャストして先程と同様にロッドを高くしたままで止めると、ラインは手前に戻ってきてスラックが入って水面に落ち、このスラックが伸びながらフライは下流に流れていきます。
  • 更にロッドを下げていってラインに余分を与えていけば、フライを下流にうまく流し込んででいけるのです。
  • メンディング
  • 前回メンディングの基本は紹介しましたが、メンディングはラインを上流に返すということだけではなく色々と頻繁に行われます。
  • まずは上流あるいは下流つまり横方向に向かってもライン全体を大きく動かすか、部分的に細かく数回繰り返すとかいくつかの方法がありますし、またここで説明しておきたいのが縦方向のメンディングです。
  • 例えばアップストリームにキャストしたときに足元の流れが早い場合、この部分だけ上流に戻してやらなければフライは下に引っ張られてしまいます。
  • そこで上流側へのメンディングが必要になってきます。
  • また流れているラインにスラックを与えたいときにも、小さなメンディングを入れるのが効果的なことがあります。
  • このような縦のメンディングは、ラインの部分だけに小さなロールキャストを入れるような感じでやってみるといいと思います。
  • カーブキャスト
  • 文字どおり、フライラインあるいはリーダーを曲げてプレゼンテーションすることです。
  • 一言でカーブといっても色々ありますが、大きく分けてラインの一部を曲げるものと全体的にカーブさせるものがあります。
  • 前者は早い流れをまたいでキャストする場合に、早く流されてしまう部分だけを余分に上流側に曲げておくのに使います。
  • 後者はフライをリーダーやラインよりも先行して流したいときや、フライとラインを同一線上におきたくない場合。つまり、フライとラインを別の流れの筋に乗せたいときなどに有効な方法です。
  • 曲げ方も、ラインを大きく曲げる場合やフライをラインの延長線上よりわずかにずらしたりと色々です。
  • では、キャストの方法を見てみましょう。

  • カーブキャスト
  • ラインの一部を曲げる
  • 真っすぐに普通のキャストをして、プレゼンテーションの前にロッドを少しだけ曲げたい方向にフリップする。
  • ループが伸びていく手前で早めにフリップすれば、ラインの先端の方にカーブが出来てループが伸びていってから行えば手前にカーブが出来るので、どのタイミングでフリップすればラインのどこがカーブするかやってみましょう。

  • カーブキャスト
  • ライン全体を曲げる
  • こちらの方がカーブキャストでは使用頻度も高く有効なテクニックですので、ぜひトライしてみて下さい。
  • 投げ方は人それぞれに自分のやり方がありますが、よくやられる方法として
  • 1. プレゼンテーションのときにループを横向きにして、完全にターンオーバーさせずにラインが曲がった状態で水面に落とす
  • 2. サイドキャストぎみにして強くキャストし、1とは逆にオーバーターンさせて曲げて落とす。
  • 等のやり方があります。
  • まぁ文字だけではなかなか分かり難いと思いますが、こんな感じなのかということでちょっとやってみて下さい。
  • これ以外にも、ちょっとしたことでラインはけっこう曲がるので(真っすぐに投げようとしてもけっこう曲がっちゃうでしょ。
  • それを曲がっちゃったのではなく意識的に曲げるようにしたいのですよ)真っすぐにプレゼンテーションが出来るようになったら、次はフライはそのまま同じところに落として、ラインは右に来たり左に来たりと意図的に出来るのが目標です。
  • リーチキャスト
  • プレゼンテーションのときに、ロッドを左右どちらかに傾けてラインを斜めに落としてやるキャストの方法です。
  • 川の手前が早い流れで、その向こう側にフライを流す場合などに大変有効なテクニックです。
  • 早い流れの上流側にリーチキャストして、ロッドティップをラインの流れと共に下流に移動させてやれば、その間向こう側のフライは上手く流すことが出来ます。
  • やり方は簡単で、真っすぐキャストしてラインが伸びるところでロッドを横に傾けてプレゼンテーションすればいいのです。
  • ちょっとコツを覚えれば、基本のリーチキャストはすぐに出来ると思いますのでこれはぜひマスターしましょう。
  • これを応用していけば「ダウンクロスにリーチカーブをかけて、更にメンディングしていって・・・」みたいなもうビデオでお馴染みのエキスパートばりの技も目標になってきますよ。
  • 理想は高くいきましょうね。
  • リーチキャスト
  • リーチキャスト
  • リーチキャスト
  • と、まぁ色々と流れを攻略するプレゼンテーションテクニックを紹介しました。
  • ここに挙げたテクニックをマスターして状況に応じて組み合わせて使いこなせれば、あなたはもう超エキスパートになっちゃいますよ。
  • いきなり全部は無理ですよね。
  • かく言う僕も、こういうことが完璧にできたらいいのになぁーという思いも込めて解説してみました。
  • これから皆さんと一緒に、もっともっと練習していきたいと思っています。
  • でも、いきなりは出来なくても何度も言うようですが「こうなってくれれば、もっと上手く流せるのになぁ」という意識を持って釣りをすれば、自然にレベルアップして行くはずです。
  • あとは実践あるのみ。
  • ライズを狙う
  • さて流れの攻略法について学んだところで、次にどこにフライを流すかということが一番明確な場合「ライズを狙う」について少し触れてみたいと思います。
  • ライズとはこのスクールのはじめにも説明しましたが、魚が水面上もしくは水面近くを流れているエサを捕食するときに水しぶきや波紋が広がることを言います。
  • つまり、ライズをしているということは「やる気」のある魚がそこにいることになるわけで当然そのライズを狙うことになります。
  • ライズを見つけたら、まず魚がどの流れの筋でライズしているのかを見極めます。
  • そして、その流れにフライをうまく流すにはどこからキャストすればよいかも考えます。
  • ライズの場所に、ずばりフライをキャストしてもダメです。
  • 魚はこのような場合、一定のところに定位していてエサの流下を待っており、そして流れてくる餌を見つけると素早く泳ぎ上がって捕食しています。
  • ライズの少し上流側に定位していてエサを捕食したところがライズになるわけですから、フライを魚に発見させるためにプレゼンテーションはライズよりもやや上流にしてライズのポイントまで自然に流してやる必要があるのです。
  • どの位上流かというと、それは流れの速さや複雑さ等で当然変わってきますが要はライズまでナチュラルドリフト出来る範囲で上流からフライを流してやるということです。
  • いよいよライズを狙ってフライをキャスト!という段階で、フライは何?ってことになります。
  • まぁ、そんなにシビアな状況でなければ代表的なフライで紹介したパラシュート等でサイズを調整してやれば出てくれることもあります。
  • ですが、なかなかそうもいかないことも多いものです。
  • 特に、人も多い関東近県の有名河川でのライズ狙いはシビアです。
  • だから面白いという人もいますが・・・。
  • そうなったら、やはりまずやるべきことは何にライズしているのだろうとよく観察することです。
  • 大抵の場合なにかの水生昆虫がハッチしていてそれにライズしているので、今そこでなにがハッチしているのかを見てみましょう。
  • なにも水中に昆虫採集用の網を入れて本格的に観察しなくても水面付近をどんな感じの虫が飛んでいるのかとか、よく見ると水面を流れている虫が見れることもあります。
  • そしてその結果どんな色のどの位の大きさの虫なのか、メイフライかカディスかまたは小さなユスリカなのか大雑把でいいですから判断してフライを選択します。
  • この段階までくると、フライの種類も一般的で汎用性の高い初めに紹介したパターンだけでなくいわゆるハッチマッチパターンといわれているようなフライも欲しくなってきます。
  • CDDダンとかソラックスダン、ミッヂピューパ等とよばれているフライもハッチマッチフライに相当します。
  • 更にその先にいくと、水面上の物を食っているのか水面直下で捕食しているのかなんてことまで意識していくことになります。
  • まあそこまでやらないと釣れないヤツがいるということで、逆にいえばフライフィッシャーはライズを狙うためにそこまで試行錯誤して目の肥えた?マスを釣ろうとしているわけで、マスとの知恵比べみたいなもんです。
  • マスも楽じゃありません。
  • ライズの仕方でも何を食べているのかを推察出来るので、それも説明しておきましょう。
  • 激しく水しぶきをあげているときは動きのあるものを食べている可能性が高く、ゆっくりと口先だけを水面に上げて波紋が広がっているときは小さいものやナチュラルドリフトしているものを食べていると推察できます。
  • また水が盛り上るだけの場合は、水面下の物を捕食していると考えられます。
  • このようなことを参考に、ライズを狙ってみましょう。
  • ハッチの集中する時間帯がライズする時間でもありますから、春先ならば日中・盛期になってくると朝夕のマズメ時がチャンスです。
  • 虫がたくさん出てきたら、辺りに目をこらしてみましょう。
  • きっとライズがありますよ。
  • ライズを狙うのはやっぱりいいなぁ〜。
  • フライフィッシングって感じがするし、ドキドキするしね。
  • ニンフフィシング(水中の釣り)
  • 今までの釣り方は、基本的にドライフライで釣る場合で説明してきました。
  • でもフライフィッシングは、ドライだけではありません。
  • むしろフライを沈めて釣る方が、バリエーションも豊富で応用が効くといっていいでしょう。
  • フライフィッシャーの中にはニンフは難しいからやらないという人がいますが、魚は水中でエサを採ることの方が多いと言われていますのでニンフの釣りは理にかなった釣り方ということも出来ます。
  • また状況によってはドライでは釣りにならないこともありますから、ニンフの釣りも嫌わずにやってみましょう。
  • 今回は、色々とある沈めて釣る釣り方のうちニンフの釣りについて説明してみます。
  • ニンフフィッシングで今いちばんよくやられているのは、ルースニングと呼ばれているインジケーターを使った釣り方です。
  • このインジケーターのわずかな動きで、魚のあたりを察知して釣ります
  • この方法は魚のあたりも取りやすく、探れる範囲も広いのでまずはこの方法からトライしてみるのがいいでしょう。
  • まずニンフフライを付けたら、次にインジケーターをリーダーかティペットの適当な位置に取り付けます。
  • インジケーターの位置は目安として、流したい水深よりやや深い位置にします。
  • 普通の渓流の場合は水深よりやや深めの感じが基本ですが、ニンフといってもいつも水底近くだけを流すとは限らず水面よりやや下を探りたいこともありますので臨機応変に状況で対応します。
  • 流れが早い場合や速やかに深く沈めたい時などには、フライから15cm〜20cmのところに少しおもりを取り付けることもします。
  • このようにセットしたニンフの仕掛けで釣り方の基本は、インジケーターが自然に流れるようにドライと同じ感覚で流してみます。
  • 流れているインジケーターが止まったり、引き込まれたりしたら即座に合わせます。
  • 始めは当たりが良く分からず本当に釣れるか不安になってしまうかもしれませんが、なにか変だと思ったらすぐに合わせてみましょう。
  • インジケーターの動きに集中しましょう。
  • この水中の感じを想像して集中するのがニンフの釣りではなかなか良いものです。
  • この他にも普通に流しきったニンフを最後にロッドティップで小さくアクションさせながら泳がしたり、またフライパターンによってはラインを水流に押し流させてフライを泳がすようなこともやります。
  • ニンフの基本もナチュラルドリフトですが、ドライフライよりも釣り方が多様ですので自分のニンフフィッシングのスタイルを見つけて下さい。
  • ということで今回は、流れを攻略するための知っておきたいテクニックと水中の釣りについてを簡単に説明してみました。
  • とにかく、こんなやり方があるんだなぁ位に頭に残しておいてもらって、釣り場で実践のなかで自分で工夫するときに少し思い出して下さい。
  • 色々と工夫してやっていくうちに自分なりの攻略法が出来てくると思います。
  • 流れを攻略することが、川のフライフィッシングのテーマであり面白さでもあると思います。
  • また、釣果を上げるための秘訣でもあるのです。
  • 皆さん一緒にレベルアップしていきましょう。

次回は、第9回 : 湖のフライフィッシング