オンライン・フライフィッシング・スクール

  • キャスティングの重要性
  • さて、いよいよ今回から実際のキャスティング練習に入っていきましょう。
  • 各地のキャスティング練習会等に行くと、よくこんなことを耳にすることがあります。
  • 「ボクのよく行く川は狭いので、遠くに飛ばす必要がないんだよね。だからキャスティングなんか出来なくてもいいんだよ」と。
  • でも、これは間違いです。
  • キャスティングは、遠くに飛ばすこと(ロング・ディスタンス・キャストとカタカナで言ったりする)だけが目的ではないのです。
  • たしかに遠投するには高いキャスティング能力が必要なのですが、わずか数メートル先の狙った所(ポイント)に小さな毛ばり(以後フライと呼ぶ)を正確に運ぶにも、きちんとしたキャスティング技術がなければならないのです。
  • 思い通り狙ったポイントに正確にフライを投げることは、例え近距離であってもとても重要なことで、特に流れというものがある川の釣りではわずかなキャスティングのずれが「釣れる・釣れない」を左右する場合も多いのです。
  • ですからキャスティングの練習といっても、力まかせに飛ばそうとせずに「いかにフライラインをコントロールするか」ということを意識するようにして下さい。
  • またそうすることが、結局ロングキャストの近道でもあるのです。
  • キャスティング練習「はじめの目標」
  • キャスティング練習の第1段階の目標は「決まった長さのフライライン(6〜7m)を真っすぐ投げること」です。
  • そこまでをいくつかのパートに分けて、始めの一歩から順を追って練習していきます。
  • 最初は、手元からずっと繋がっているフライラインが足元に絡んだり、なにかとわずらわしいことでしょう。
  • でも焦ることはありません。
  • 各パートを、ゆっくり確実にこなしていけば自然とラインに意志が通じるようになってきます。
  • そうなればしめたもの。俄然キャスティングが楽しくなり、どんどんレベルアップしていきます。
  • 後は、実践の釣りの中でステップアップしていけばいいのです。
  • さあ、ビデオに登場しているようなエキスパート達の華麗なキャスト・自在なラインコントロールを目指して始めましょう。
  • 大丈夫。そんなに難しくないですって。エキスパートへの道はちょっと遠いけど・・・。
  • それにしても最初が肝心ですよ。基本がね。
  • フライキャスティングの原理
  • フライキャスティングとは、アニメーションで見てもらうように空中で前後にラインを伸ばしながら徐々に距離を出していき、目的のポイントへフライを届けることです。
  • アクション
  • キャスティングの一連の動作の中で、前方へ投げることを「フォワードキャスト」、後方へ投げることを「バックキャスト」と言い、前後のキャストを空中で滑らかに続けることを「フォールスキャスト」と言います。
  • この言葉は、これからよく使いますので覚えていて下さい。
  • では、どうしてラインは伸びていくのでしょう?
  • もう一度アニメーションを見て下さい。
  • 前後にラインがU字を横にした形を描いて伸びて行くのが分かると思います。
  • このU字のことをループと言い、ループがラインにパワーを伝達していき伸びて行くのです。
  • つまりフライキャスティングとは、いかにしっかりとしたループを作るかということであり、ループが出来た結果ラインが伸びていくのであって、投げるというイメージでは無いのです。
  • ループはどうして出来るのか
  • ループは空中でラインの重さを受け止めて、しなっているロッドを止めることで発生します。
  • 分かりやすくするために、ラインを通していないロッドを素振りしてみましょう。
  • グリップが大きく弧を描くように振ってしまうのではなく、グリップはあまり動かさず、竿先が大きくしなるようにしてみましょう。
  • そして、ちょうど金づちで釘を打つ感覚でロッドをストップさせます。
  • そうすると竿先は、ロッドを止めた位置よりも先へ一度反って元に戻るはずです。
  • この感じがロッドを止めるというイメージです。
  • でも誤解しないで下さい。実際のキャスティングは、金づちでガツンのようにショックを入れてはいけません。
  • これは、あくまでも分かりやすく説明するためです。
  • このようにラインの重さを受け止めて、しなっているロッドをストップするとその「しなり」が前方に返り、そこにループが発生してパワーを伝達していきます。
  • タックルのセッティング
  • キャスティングを始める前に、タックルをセットしなければなりませんね。
  • まず始めにしなければならないのが、リールにバッキングラインとフライラインを巻き、そしてラインにリーダーを繋ぐことです。
  • ここで、リールにラインを巻く方法の一例を説明しておきましょう。

  • バッキングラインをリールに巻いて行きます
  • 1. まずリールの軸にバッキングラインを結びます。
  • 写真ではダンカンループで結んでいますが、しっかりと結べる方法であればなんでも構いません
  • 2. バッキングラインをリールに巻いて行きます。
  • フライリールは普通右巻き、左巻きの交換が簡単に出来るようになっています。
  • 左右どちらで巻くかは、巻きやすい方で構いません。
  • バッキングラインを、一定のテンションをかけて巻いていきます。
  • このとき、リールだけで持ちにくい場合はロッドにセットして巻くと良いでしょう。
  • バッキングラインがスプール幅いっぱいに均等に巻けるよう、ラインを持った指を動かして調整します。

  • フライラインを繋ぎます
  • 3. リールに指定されている容量ぐらいのバッキングを巻いたら、そこにフライラインを繋ぎます。
  • フライラインがダブルテーパーの場合は、どちらから結んでも同じことです。ウェートフォワードラインの場合は、バッキングを繋ぐ側にかならず「This End to Reel」というタグが付いていますので、こちら側にバッキングを繋ぎます。

  • バッキングとフライラインの結び方
  • 4. バッキングとフライラインの結びは、ネイルノットツールを使った結び方を紹介しておきます。
  • イラストを参考にして下さい。

  • リールのスプールエッジまで数mm残すぐらいが適量
  • 5. リールのスプールエッジまで数mm残すぐらいが適量です。

  • ラインにリーダーをネイルノットでつないで準備完了
  • 6. 最後にラインにリーダーをネイルノットでつないで準備完了です。
  • サムオントップグリップ
  • キャスティング練習 その1
  • それではロッドにラインを通してキャスティングを始めましょう。
  • ロッドにリールをセットして、ガイドにラインを通します。
  • さらにラインを5〜6m引き出し、竿先から出た状態にしておきます。
  • そしてロッドをサムオントップグリップで持ち、準備完了です。
  • これ以外にも幾つかのグリップが有りますが、最初の練習にはこの持ち方が適しています。
  • また、このときリールから出ている手元のラインは一緒にグリップに握りこんでしまいます。
  • バックキャスト
  • いきなりフォールスキャストを始めようとせずに、段階を踏んでいきましょう。
  • まずバックキャストです。
  • ラインを後ろに投げるということは、その他の「物を投げる」という運動には無い独特なことなので、この感じを掴むために、始めは意識をバックキャストに集中して下さい。
  • では、やってみましょう。

  • バックキャスト
  • まずロッドからラインを5〜6m引き出し、前方に伸ばした状態にしておきます。
  • そして、リールから出ているラインを一緒に握り込んでサムオントップグリップでロッドを持ち、竿先が地面(水面で練習出来ればなお良い)と平行か、やや下向きになるようにして構えます。
  • これで、キャスティングのスタート準備完了です。
  • このときに力いっぱいグリップを握ったり、肩や肘に力が入って硬くならないように楽にリラックスした状態で構えます。
  • この状態から後方にバックキャストを開始するわけですが、いきなり力まかせにビシッ!と振り上げるのではなく、始めはゆっくりと竿先でラインを持ち上げてくるような感じでスタートし加速度的にスピードを上げてロッドを立てていきます。
  • そうすることによって、ロッドにラインの重さの負荷がかかっていきます。
  • このことをボクたちは「ロッドにラインがのる」と言いますが、これがフライキャスティングでは重要なのです。

  • バックキャスト
  • そして加速度的にスピードをあげて振り上げ、ラインをのせた状態のロッドを後ろに振り下ろしてしまわず、時計の文字盤でいえば11時の角度でしっかり止めます
  • そうすることによってループが発生し、後方に向かってラインが伸びていきます。
  • ここまでの一連の動作を滑らかに、かつメリハリを付けてやって下さい。
  • 決してビシッ!でもビュワッ!でもありませんよ。
  • シューワッチっ!って感じなんですけど・・・。
  • ここで、バックキャストの動作としては終了です。

  • バックキャスト
  • ですが、この後がまた大事。
  • ループが出来たラインが、後ろに伸びるのを待たなければなりません。
  • ラインがしっかりと伸びきらなければ、次の動作のパワーが伝わらないからです。
  • ロッドを止めてから、ラインが伸びるまで待つ。
  • これがなかなか感じが掴めないのですが、ロッドを止めるや否や前方にまた振ってしまわずに「止める・ラインが伸びるポーズを入れる」このことに、意識を集中しましょう。
  • このぐらいのラインの長さでは、伸びるのを待つ間というのは僅かなものでほんの一呼吸ぐらいですが、ロッドを止めてループが出来てからラインが伸びるまでポーズを入れることを習得しましょう。
  • 始めは、伸びていくラインを目で追うのも一つの方法です。

  • バックキャスト
  • そしてラインが後方に伸びきるタイミングで、ロッドをまたスタートの状態に振り下ろします。
  • このとき、前方に投げることを考えないで下さい。
  • ただ、前に振り下ろして構いません
  • それでも、スタートの時のような状態になるはずです。
  • この段階で重要なのは、バックキャストに意識を集中することです。
  • フォワードキャスト
  • バックキャストを十分練習してタイミングが掴めたら、フォワードキャストに繋げていきます。

  • フォワードキャスト
  • まずバックキャストでラインが後ろに伸びきるタイミングで、バックキャストのスタートと同様のイメージでロッドを立てていきながら前方へ直線的にパワーを入れて行きます。
  • そうすることにより、ロッドにラインがのっていきます。
  • このときバックキャスト終了の位置からそのまま、手首あるいは肘を支点として円運動でロッドを振り下ろすような感じではなく、11時の角度になっているロッドを起こしながら真っすぐ前に力を加えるイメージです。
  • 円運動で竿先が大きく弧を描くように動いてしまうとループが出来ず、ラインは失速して下にヘナヘナっと落ちてしまいます。
  • やはり大事なことは、バックキャストで伸びたラインを真っすぐ前に持ってきて、しっかりとロッドを止めることです。
  • このときロッドを止める角度は、文字盤の2時をイメージするといいでしょう。

  • フォワードキャスト
  • ロッドを立てながら加速してきたものを、親指で押し込むようにして止める感じです。
  • そうするとバックキャストの時と同じように、ここでループが発生し前方にラインが伸び始めます。
  • きちんとループが出来ていれば、ラインは真っすぐ伸びていきます
  • ループが出来ているかどうかを確認しながら練習しましょう。

  • フォワードキャスト
  • 今度はラインが前方で伸びきるタイミングでバックキャストを開始し、前後のキャストを滑らかに連動すればフォールスキャストになります。
  • それでは少し続けて、フォールスキャストを練習してみて下さい。

  • フォワードキャスト
  • 大切なのはループを作るという意識です。
  • 飛ばないのは力不足だと思って、さらに力んでもダメです。
  • 要は、ループを作るための動作とタイミングです。
  • ここで始めにやってしまいがちな誤りを、いくつか上げておきましょう。
  • 前後に大きく竿先が弧を描くように振ってしまう
  • こうなるとループが出来ません。
  • 投げようという意識が強いと、こうなりがちです。
  • 振りかぶったり振り下ろしたりせず、ループの発生メカニズムを意識して一回づつ確実にやってみましょう。

  • 前後のリズムとパワーが違う
  • どうしても前に飛ばすという意識が先になって、力がフォワードキャストに片寄りがちです。
  • なんとなく振りかぶってきて、いきなり前にビュッといった感じではダメです。
  • バックもフォワードもパワー・リズム共に同じでなければいけません。
  • バックキャストが上手くいってなければ、フォワードキャストも上手くいかないのです。

  • 以上のようなことを踏まえて、フォールスキャストの練習をして下さい。
  • ループが乱れてしまったのに根性で、ずっとキャストを続けるというようなことは効果的ではありません。
  • そうなったら一旦キャストを中止して、手をブラブラさせて力を抜き、深呼吸してもう一度って感じですよ。
  • とにかくループを作って下さいね。ループですよ。
  • では、頑張って下さい。

次回は、第5回 : フォールスキャストをもっと確実に